モデル気分を味わっちゃった

友達から、唇の写真を撮らせてほしいと連絡があった。
アートのイベントに参加するのだという。
私はもともと写真を撮られるのが苦手だ。
どうしても緊張して引きつってしまうから。
酔っ払っていたこともあって、いいよと安請け合いしてしまった。
でも、そのヒトの撮る写真は大好きで、
いつも何だか自然な表情の私を写してくれる。
変な色の口紅を用意して待っていると、
彼は一眼レフのデジカメと照明まで持って、
家にやってきた。
おおっ、本格的。
唇だけのアップを何枚も何枚も撮る。
照明が眩しくて、目を閉じていたから、
カシャッ、カシャッという音にドキドキしてしまった。
『自然に上を向いて、5ミリくらい口が開いた感じで』
って言われても、
緊張のあまり自分がどれだけ口が開いているか分からない。
動かそうとするとピクピク痙攣する始末。
撮った写真を見せてもらったけど、
とても色っぽく写っていた。
ちょっと嬉しい。
この後、加工するというのでできあがりが楽しみだ。