こんなことたまにあるけど

親指を2本、目の前に立ててじっと見る。
右の方が少し太いなと思う。
さらに見ていると、同じ時期に爪を切ったのに
左の方が伸びが早いなと気付く。
ちょっと動かしたりしてシワを観察しているうちに、
それが自分の身体の一部ではないような気がして、
やがて親指だという認識すら薄れてくると、
それはいきなり奇妙な物体として目の前にある。
ものすごく不思議なものを見ているようで、
目が離せなくなる。
ふと我に返れば『自分の親指じゃないか』って
馬鹿らしく思う。
本当に無駄な時間を過ごしている。